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October 10, 2005

10月8日付日経新聞「春秋」

いきなり引用

 昔、テールランプの部分を魚の尾ひれのように突っ立てた巨大なアメリカ車が、子供心にとても格好良く見えた。あの1950年代から60年代がゼネラル・モーターズ(GM)の絶頂期だった。米国の抜きんでた豊かさを象徴していた。

▼それが見る影もない。保有する富士重工業の株式の売却を決め、窮状を改めて印象づけた。原因は、突き詰めて言えば傲慢(ごうまん)になって消費者のニーズを見失ったためと多くの識者が指摘している。1920年代に大衆車から高級車まで取りそろえて消費者の心をつかみ、フォードからトップを奪ったのに皮肉である。

▼1953年に、アイゼンハワー大統領によって国防長官に選ばれたチャールズ・ウィルソン元社長が議会で述べた言葉がよく引用される。「我が国にとって良いことはGMにとっても良いことだ。逆もしかりである。違いはない」。国益と自社の利益は完全に一致するという発想には、今さらながらあぜんとする。

▼大成功を収めると、とかく傲(おご)りが出てくるものだ。気になるのはGMを射程にとらえ世界一の自動車メーカーを目指すトヨタ自動車である。グローバル化の時代だから、今度は「地球にとって良いことはトヨタにとっても良いことだ」だろうか。もっとも「地球環境に良いことは……」という意味ならば結構だが。

9・11総選挙で、トヨタ自動車は日本人の利益を無視する郵政民営化(だけではない構造カイカクやら大増税)を釈迦力になってやろうとしている小泉自民党に大きな力を与えた。
次のエントリで取り上げる「拒否できない日本」をもうすぐ読み終えるとことに差し掛かっている最中に、恩人にこの記事の存在を教えていただいた。
奥田は選挙の前後尊大に小泉に向かって「慢心」するなと言い放っていたが、アメリカの尻馬に乗る小泉を奥田がさらに後押しした。歪んだマスメディアと選挙制度もそれを助け、憲法「改正」の発議すらできるだけの強大な権力を小泉自民党に与えた。そして、「サラリーマン増税はしません」との公約どおり、国民皆増税の定率減税廃止も選挙後すぐに喧伝し始めるありさまだ。

奥田は痛くもかゆくもないだろう、法人税の減税と年収1000万円以上の減税はそのままだし、消費税が増税されればさらに輸出戻し税でもうかることが保証されている。さらに株式などの配当所得も半額になったままだ。

彼は、なんのために今持てるより多くのお金が必要なのだろうか。

先日、奥田経団連会長は中国に行ってきたが遅きに失するのではないか。もうすでに、中国の巨大市場に参入する障壁として「国際(アメリカ様)」基準が設けられている。トヨタだけ例外にしてくれと頼みに行ったのだろうか。

おそらく、アメリカが日本の狂信的なウヨクを野放しにしているのは、日本人がアメリカを疑わずに中国や韓国と喧嘩してもらっている間に中国の市場に入る裏取引をしやすくできるとの公算からだろう。中国政府も、内政問題に関心を持たれるよりも国際的に批判を浴びる行動を日本がとってくれた方が市場経済の導入にともなって発言権を増す若い世代を御しやすいからさぞや助かっているだろう。

トヨタ自動車などの輸出産業はこれからくる円安時代でさらなる大儲けが期待される。今は政策的な円高なので日本国内では、そこまで原油高の影響が大きくない(もちろん、これは下請け会社が材料費高騰のつけを払わされているおかげで表面化していないだけ)が、今後原油高による物価高騰。消費税の増税による負担増と雇用の減少が国内経済に追い討ちをかける。

大企業の業績にはさほどの影響にはならないかもしれないが、生活する勤労国民にはすさまじい辛苦がまちかまえている。

自分たちの利益を最大化するためには、こうなることをわかっていてこの国の人々を食い物にしている彼らの言葉をもっと注意深く監視し、NOと言いつづける必要がある。

追伸:いつも、トヨタ自動車ばかりを槍玉にあげるのは気が引けるので、他の企業も近いうちに取り上げようと考えている。オリックスと松下電器が面白そうだ。前者はアメリカ後者は創価学会との関係が深く問題も多岐にわたり根も深い。両者とも政治との関係はトヨタ以上に濃厚だ。しばらく時間はかかると思うが、わかりやすくまとめらたい。何か参考になりそうなサイトや書籍をご存知の方がありましたら、ご教示いただけると幸いです。

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