映画「ロード・オブ・ウォー」に見る「蝿の王」へのオマージュ
アンドリュー・ニコルをなぜ好きなのか?
おそらく彼が好きなものと私の好きなものが驚くほど一致しているからだろう。
その一つが、ノーベル賞作家ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」(原題:Lord of fly)だ。
2回映画化され、1990年版はDVDも出ているが、1990年版「蝿の王」は不出来なクソ映画なのであまりオススメしない。小説を読んでもらった人と一緒に観たが、3人が3人とも「小説の深みを表しきれていないダメだ」と言っていた。もし、観るなら小説を読む前がいいだろう。
「蝿の王」はベルゼブブの別名だ。
今回の映画の題名を見たときに何かひっかかった。
それが「蝿の王」だった。
「蝿の王」は、戦争から疎開するための飛行機が銃撃を受け不時着、少年たちだけが無人島に着くところから始まる。導いてくれる「大人」はいない。
15少年漂流記やロビンソークルーソーに出てくる天国のような島。
そこで、少年たちは欲望の赴くままに生きる豚を狩る者達と、お互い助け合い家を建てる者たちに分かれていく。
弟ヴィタリーはラーフやピギーと重なる。「自分の中の獣(犬?)が暴れださないように」との台詞。
そして間違いなくユーリは蝿の王のジャックだ。
バレンタインの名前がジャックなのも蝿の王へのオマージュの現れなのだろう。
バレンタインは、生活からの隔絶を暗示するのか。
映画の構成が、最初のどん底生活から這い上がり成功を治めていく段階でのカタルシス。武器を売りつづけるために嘘に嘘を重ねていくユーリ。立ち直ろうとするヴィタリーを巻き込んで更なる闇に落ち込んでいくユーリ。それと、段々欲望が理性を凌駕し取り込んでいき酸鼻な虐殺に至る「蝿の王」の展開が重なっている。
そして、「蝿の王」では最後に「大人」がやってきてラーフたちをこの世の地獄から救いだしてくれる。
しかし、映画では「大人」は勲章をたくさんつけた軍人だ。救われるのはヴィタリーではなくユーリだ。
現実社会はそこまで絶望的な状況なのだ。アンドリュー・ニコルは金のためにコマーシャルを作っていろんなものを人に売る商売をしてきた。才能に恵まれ、美しい妻を持ち周りからも尊敬されている。権力に楯突く脚本を映画化しようなんて考えなければ、もっと豊かになれるだろう。戦争を売り込む「男たちのダイワ」みたいなプロパガンダ映画を作ってユーリになることもできるのだ。
しかし、彼はそれを潔しとしなかった。「武器商人はいなくならない」と嘆きつつも問題を世に提起する本作品を仕上げたのだ。その覚悟が豪華キャスト他多くの人を突き動かし、世界中でこの映画が上映されることになった。そして、私たちがそれを観ることができた。
人間は、その言葉だけではなく行動で評価される。私はそう信じている。
「ロード・オブ・ウォー」がお気に召した方は、「蝿の王」もご一読ください。「ガタカ」もお忘れなく(はぁと)。
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見落とされてる作品のような気がするんですがこれ・・・
何気にアカデミー賞では!?!?!?
すごい、面白かったですよ!!!!!!!!
公式サイト: http://www.lord-of-war.jp/
監督: アンドリュー・ニコル
あらすじ: goo 映画
キャスト:ニコラス・ケイジ、イーサン・ホーク、ジャレッド・レト
ロード・オブ・ウォー―史上最強の武器商人と呼ばれた男作者: アンドリュー ニコル出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2005/12メディア: 文庫
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監督:アンドリュー・ニコル
出演:ニコラス・ケイジ、ブリジット・モイナハン、ジャレッド・レト、イーサン・ホーク、イアン・ホルム、ドナルド・サザーランド
評価:95点(100点満点)
公式サイト
強烈。
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Tracked on January 17, 2006 at 04:34 PM
» ロード・オブ・ウォー [映画とCINEMAとムービー]
弾の数だけカネが舞う――――
ロード・オブ・ウォー Lord Of War 史上最強の武器商人と呼ばれた男
怖い映画だった。実際に起こっている出来事だ。そう思うと空恐ろしい。
今、自分が平和で幸せな環境にいる事に感謝したい。
上質のスーツに手にはブリーフケース、ピカピカに磨かれた革靴で、敷き詰められた膨大な数の薬きょうの上を歩く。
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Tracked on February 17, 2006 at 06:36 PM
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