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March 31, 2006

「焼け野原の王(PSE法)」「飴と無恥」考

焼け野原の王「2F」大臣
29日の模様を伝える赤旗の記事によると、

二階経済産業大臣が、「もっと早い段階で、リサイクル業者の意見を聞いておけばよかった。いろんなところから声が上がり、経済産業省は“焼け野原”みたいになっているが、落ち着けといっている」と述べ、「できる限りの対応」を約束しました。

だそうだ。

PSE法に関連する大失態の連続で件のブログだけでなく経済産業省自体が炎上の憂き目に会い続けているようだ。溜飲を下げたのは私だけではないだろう。

ただ、文章を精読すると「事実上容認」は緊急避難的なお目こぼしであって、気が変わればまた対応も変わるという口約束に過ぎないことが理解できる。
PSEマークのない中古家電製品を業として売買する。ただそれだけで犯罪者になってしまうような国家。因みに罰則は、100万円(又は懲役1年以下)、30万円、10万円 法人重課税新設され最高1億円の罰金という重い罪に問われるのだ。

一応は国民が騒いだからお目こぼしますと言っているにすぎず、条文を解釈する限りにおいては中古品をPSE法の対象から外す解釈を採用するか、明確な法改正をしない限り、犯罪の構成要件には該当していることになる。法益侵害もないとはいえない。

なんということだ、わたしたちは、中古電化製品を業として販売したり、政府に都合の悪い情報の書かれているビラを撒くだけで刑務所行きになる危険がある国家に住んでいる。
30万人以上の人の生活を殺す法律を作った人々はのうのうと暮らしている。
いったいこの不平等はなんなのだ。状態を示す「格差」というより取り扱いを示す「差別」「階級」という言葉を使用するべきだろう。

「格差社会」が様々なメディアで取り上げられるようになり、「新自由主義」にもやっと目が向いてきたという状況ではあるが、「格差」が勝手に拡大したのではないことを強調したい。税制をはじめあらゆる政策において「差別的な扱い」によって政府が「格差を拡大してきた」ことは紛れも無い事実だ。

飴と無恥

◆役員給与に係る税務のアメとムチ

 平成18年度税制改正で、役員賞与・報酬に関して注目すべき改正が行われる予定です。まず役員賞与ですが、これまで原則損金不算入とされていた取扱いが、一定の要件を満たす場合は損金算入が認められることになる、というものです。役員給与のうち定時定額でないものは税務上役員賞与とみなされ、損金算入ができませんでしたが、この「定時定額要件」が緩和され、あらかじめ定められた規程等に基づく支給であれば損金算入が認められることになります。 最近多く採用されている業績連動型報酬の場合も、客観的な計算方法により計算され、かつ報酬委員会による決定等の適正な手続が採られていることなど、透明性を確保する要件を満たせば損金算入が認められます。ただし、この取扱いは同族会社には適用されず、対象は主に上場企業等になると見込まれています。 この取扱いをアメとすれば、ムチとして導入される新制度が「実質的な一人会社の役員報酬に係る給与所得控除相当分の損金算入規制」です。  今年5月施行予定の新会社法によって法人の設立が容易になるとともに、合資会社を除けば一人会社の設立も可能になります。その結果、節税目的の会社設立が増加することを課税当局が危惧し、その是正策として編み出した制度だと言われています。 規制の対象となるのは、同族会社の業務を主宰する役員やその同族関係者が発行済株式総数の90%以上を保有し、かつ常時従事する役員の過半数を占める会社ですが、さらに次のような条件もあるため、規制の対象となるのはほぼ5万社程度になる見込みです。 その条件とは、対象となる同族会社の所得等の金額が (1) 直前3年以内の事業年度の平均額が年800万円以下、及び(2)その平均額が年800万円超3,000万円以下で、かつその平均額に占めるオーナー給与の金額の占める割合が50%以下の場合は、規制の対象からはずれる、というものです。つまり、軽減税率が適用される中小零細法人のほとんどは、規制の対象からはずれることになるわけです。  しかし、東京税理士政治連盟が会員に行ったアンケート調査では、全関与先法人の20~50%が影響を受けると回答し、少なくとも48万社程度が影響を受けると試算するとともに、アンケートによる増税額は79万円強になると発表しました。

この記事は、昨日私が取り上げた同族会社(中小企業)と大企業の不平等についてアメとムチと表現している。
ただ、ここでアメとムチとは言っても、大企業にはアメで中小企業にはムチであることに着目したい。
「奥田に飴、庶民に鞭」だと思う。郵政公社の社外取締役になってあっちからもこっちからもボーナスもいっぱいよこせってことだろう。なぜ報道あまりされないのか。ひどいことが多すぎて、報道しきれないのだろうか。
国内経済が健全なほうが輸出産業以外の大企業は儲かるはずなのに、多国籍企業と一緒になって経営者たちはおこぼれに預れる。だから、自分の企業の業績の足を引っ張る経済政策が継続していてもだんまりを決め込んでいる。これじゃ資本主義ですらない。
お金持ち倶楽部による社会の私物化、蹂躙だ。

この点でも政府の作為によってこのままでは「格差」がよりいっそう拡大することは間違いない。

明日、から介護保険料の値上げも待ち構えている。雇用保険や医療費、生活保護などのわたしたちの給付は削減されて、取られる租税は増大している。その反面で、トヨタ自動車やキヤノンは法人税の減税を受けつづけ、多額の輸出戻し税を貰い、大企業に勤める役員に限って、賞与がもらいやすくなる。「格差を拡大する政策」の遂行を自民党と公明党は着々と進めている。

焼け野原になるのは、経済産業省だけでは済まないだろう。

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