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March 30, 2006

PSE法続報-ブレーキの無い暴走列車

明後日4月1日には実施されてしまうPSE法による家電製品に関する規制だが、実質的に中古家電製品の「検査体制が整うまで」容認するというその場しのぎ的な対応策を経済産業省が3月24日に発表したはずだったのだが、ここにきて経済産業省内部で解釈の違いから、正反対な発言が飛び出すなど更なる大混乱を引き起こしている。

中古販売実質容認報道の罠 (1/4)←長文ですが、是非ご一読ください

4/4より以下抜粋

 仮に販売店に善意がなく、PSEマークを最終的に貼らないつもりであっても、販売する前提としてはあとで検査してPSEマークを貼る約束をしなければならない。つまり、中古販売でも結局はPSEマークを付けるという前提が壊れていない限り、やっぱり中古販売業者は製造業者としての届け出をして、製造業者にならなければならないのである。

 電器製品を扱う中古販売業者は、全国に30万件あるとされている。この事業者がこの措置に則って4月1日からも営業を続けようとすると、この1週間の間で製造業者がいっぺんに30万件も増えることになる。

 こんな国があるか。

 製造業者には製造業者で、背負わなければならない重い法律が沢山ある。その代表がPL法だ。もし中古製品で事故が起こった場合は、販売店が製造業者として損害賠償責任を問われる可能性もある。いくら経産省が、それは元祖製造メーカーの責任と主張しても、実際に裁判になればそれを判断するのは裁判所だ。

 もしこれが「経過措置期間の延長」というのであれば、中古業者は製造業者の届け出をしなくても、これまでどおりにPSEマークなしの製品を販売できる。だがそうではなく、単に検査機器の不足を理由に、検査する時期を後回しにしただけ、というカラクリに気がつかなければ、一見4月からもこれまでどおりPSEマークなし中古品を販売できるかのように錯覚する。

 今回の容認報道は、大手マスコミがみごとに経産省の腹芸に踊らされている形となっている。もしこれで世論が沈静化してしまうのであれば、日本の世論というのも所詮はここまで、ということであろう。

 ただ大手マスコミの取材力によって、実際の販売店の状況もだんだん見えてくるようになってきたのも、また事実だ。そしてそれを元にもう一度PSE法中古介入の是非を考えてみると、やはりこれは1月に、中古市場を甘く見て法対象と明言してしまった、事務方の負けであろう。

 すでに流通してしまった商品を、新品と同レベルの検査基準に乗せるのは無理だ。製造業とは違い、中古のしかも販売業では、あまりにもいろんな事情が違いすぎる。やはり中古品とPSE法は、いったん切り離すと方針を改めるべきである。

 そして今回の騒動で中古市場というものがどういうものであるか、その規模も含めて学習できたことを財産に、もしどうしても必要とあらば中古電器製品のみを対象とした安全性確保のための別法を作る、というのが筋ではないかと考える。


「規制緩和」だか「構造カイカク」だかしらんが、この国はブレーキの無い暴走列車状態ではないか。
間違いがわかっているのに「決まったことだから」と、先延ばしにすらしない。目前に轢き殺されそうになっている人間が見えていても「ブレーキ踏みません」と。これは事故ではなく殺人の故意だ。

「PSE法に中古家電製品が含まれていることを国民のみなさんが認識」していたと言うのであれば、経済産業省のお役人のみなさんは「国民の安全」など言いながら、踏み潰されていく人々の生活を認識しつつを無視しているという理屈になってしまうことをわかって言っているのか?

そしてPSE法自体が3月24日になされた「事実上容認」などで許される内容でないことも明白だ。

「守らなければいいんですよ」と作った側が公言するような法律など廃棄するしか無いだろう。
そんな法律で何ができるのか。検査機関に一部の特権階級向けの豪華養老院ができるだけ。職員は派遣社員で固めて働くのは彼ら。数年奴隷を管理するだけで数千万円の退職金を懐に後輩がまた管理する。これが現代日本の搾取構造の縮図だ。

これが支配者たちだけが醜く太っていく「構造カイカク」の実績だ。

あっさりと決まってしまったオーナー課税。小さな政府?大きな税金参照

中小企業オーナーの課税強化の反面で、大企業の役員賞与のお手盛り礼賛税も通過したようだ。

役員退職給与の損金経理要件を廃止~18年度税制改正法案 役員給与の取扱いに係る法人税の規定を全面改正(2006.2.13) 平成18年度の税制改正法案の中で、法人税法改正では、役員給与の取扱いについて見直しが行われ注目されているが、定時定額要件の緩和について、本誌既報のとおり、支給額・支給時期を事前届出とすることが条文の上でも確認されたほか(No.2905)、役員退職給与の損金経理要件が廃止されることが新たに判明した。

また、実質一人会社のオーナー役員給与に係る損金算入制限、一定の業績連動型報酬の損金算入制度、等についても法律条文が明らかとなっているが、これらの取扱いは、法人税法本法における従来の役員報酬、賞与、退職給与に関する条文を全面的に見直し、「役員に対する給与を一括りにして損金不算入とするものを定める」という規定振りとなっている。

現行法では、役員に対する給与について、報酬、賞与、退職給与に分けて、それぞれの取扱いを定めているところ、改正法案では、「報酬」「賞与」という用語は使用していないことから、税法の適用上はこうした区別を行わないこととなり、実務上も、長きに亘り「役員報酬は損金算入、役員賞与は損金不算入」としてきた点について、"頭を切り換える"必要がありそうだ。

(税務通信No.2906 2頁に「詳細記事」掲載)


週間税務通信参照


政官財の癒着構造で私たち財政赤字を作りつづけてきた「お金持ち倶楽部」は税金を値下げさせてもらいますよ。財政赤字の責任は、庶民のみなさんで負ってください。私たちを選びつづけてくれたお礼にねということだ。

税制など見れば露骨に無理やり格差を広げて中産階級を解体して不安定で希望の無い社会を作る。「格差は悪いことばかりでない」と嘯きながら大企業の役員どもには税金の免除。これが「構造カイカク」の目的だということは明白。

暴走列車を止めるには、私たちがもっと監視を強めて声を上げていくしかないのだ。

次の選挙でアベシンゾーがでようがフクダがでようが、アソウがでようがこんな奴らは落選させる気概でいかなければ、本気で国民が怒っていることを遠く離れた雲のうえから鳥瞰している彼らは理解できないだろう。怒りを表明して理解させてやろうよ。

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